サマソニ2023 Day2へ参戦した。
画像長っ! |
実のところDay1の方が見たいアーティストが多く、何ならチケットも確保していたのに、資金減から支払を渋っていたところ期限を逃し、気づけばソールドアウトしてしまった。ダサすぎる。急いでDay2を確保したが、自分の分が最後の一枚だったようで、更新するとこちらもソールドになっていた。両日行けないという最悪の事態は回避したものの、NewJeansやTDCCやWet LegやBlurを生で見れなかった後悔は消えず……。とはいえ、どうせタイテ被りまくりだし、こっちにはリアムがいるしいいもんね!などと一人でブツクサしながら待ち侘びていたサマソニ2023。これがないと俺の夏は終わらねぇ。
見たアーティスト
w.o.d.
↑のようなマイタイテを組んでいたが、到着早々あまりの酷暑と時間的にマリンは無理じゃね?となり、ジャニーズWESTを断念。w.o.d.をゆったり見ようや、その前に公式Tシャツ買おうやと物販列に並ぶも、ピッキングに手こずっていたようで、1曲目(1994)を物販エリアから音漏れで聴くことに…。二曲目のイカロスから会場入りできたが、キャパ10000人のステージにもかかわらず想像以上の客入りだった。BLEACH効果すげ〜!
ももいろクローバーZ(ラスト一曲)⇒THE SNUTS
その後昼飯を食べ、ももクロの最後のラスサビだけを聴いてぶらぶらしていると、抜けのいいドラムに耳が誘われてTHE SNUTSを見る。ノーマークだったが結構好きな気がするので取り急ぎSpotifyでフォローする。ボーカルの方のちょっと胡散臭いサングラス姿がツボだ。
HY
sumikaまで時間があるのでなんとなくビーチステージに行くと、聞き覚えのある懐メロが流れてくる。HYだ!同郷じゃないか!海も見えるしピッタリだな!と思ったが、シャレにならん暑さとちんすこう並みにパサパサしてる砂埃とイラついた店員に萎えてしまい、一曲で退散。いいもん、sumika見るもんね~!
sumika
sumikaはスタンド席で座って見よ〜という算段だったが、ちょうど日陰になる四階席はほぼ埋まっており、直射日光で表面温度が500℃ほどになっている座席に座る(誇張抜きに「ヌアッ‼」と言った)。オールタイムベストのような前半を聴いて、インヘイラーのために途中退出すると、ソニックステージ付近でちゃんみなを見るw.o.d.のKenさんとすれ違って1回死ぬ(そしてその隣はなんと間宮祥太朗だった。二回死ぬ)。w.o.d.がちゃんみなを見ているのも、この数万人の渦の中ですれ違うのも凄い。
Inhaler
U2のボノの息子がボーカルを務めているでおなじみインヘイラー。全員華のあるルックスで、立ち姿の時点で最高だった。が、 Love Will Get You Thereで少しボーカルの調子が悪かった気が……?フルで見た後、マリンへ移動。軽めの夕飯を摂取しリアムに臨む。
Liam Gallagher
大阪のセトリによるとがっつりOasis時代の楽曲もやってくれていたようなので期待大だったんだけど、生で聴く歌声は格別だった。まごうことなきロックンロール・スターだったな。素晴らしすぎて言うことがない。トリ前のエモ・アワーで、合唱が鳴り止まないWonderwallとChampagne Supernovaを聴けただけで勝ちである。やたら豊富な語彙の字幕でリアムを崇めるニコ動みたいなOP映像おもろいよね。BIBLICALBIBLICALBIBLICALJEDIJEDIJEDI
新しい学校のリーダーズ
リアムの後は新しい学校のリーダーズを見る。想像通りかなりの客入りで、外まで人があふれていた。ライブが楽しいという噂に違わず、盛り上げ方が超プロなエンターテイナー。オトナブルーを披露した後は一時期のSuchmosのSTAY TUNE警察並みに人が捌けたが、最後まで徹底したエンタメ精神とバイタリティーで素晴らしかった。もっと見てみたい。三万歩ほど歩き回った疲れがどっと来たので、ケンドリック・ラマーは見ずに撤退しました。
これにて俺のサマソニ終了!今年も楽しかったです!
といいつつ、言いたいことがないわけではない。
マナー問題
統計データがあるわけではないし「お前の主観だろ」で片付けられ得ると思うんですけど、2019年から通算三回参戦して、参加者の”民度”(嫌いな言葉TOP3に入るが他に言いようがないので使わせていただきます…)があまり高くないな……と感じる場面が多かった。ブッキングしているアーティストのファン層や会場の利便性、今年は最速でソールドしているゆえに参加者の母数が例年より多い、など複合的な要因が絡み合っているとは思うが、それでも「ゴミをポイ捨てしていい理由」にはならない。あと、人混みでも凸ってきたり避けようとしなかったり、というか気にしていない人が多いなと感じた。これに関しては、知らないところで僕も誰かの迷惑になっていると思うし、まさに「あなたの感想ですよね?」でしかないかもしれないんだけれどね。でも、ロッキンやビバラとか他のフェスでは感じないのも事実なんだよなぁ。
熱中症問題
コロナ禍でのSUPERSONICは開催自体の是非が問われ、昨年のサマソニ2022ではホルモンやKing GnuのMCでの発言が物議を醸すなど、何かと話題に事欠かないイメージのあるサマソニだが、今回はDay1で100人以上が熱中症で倒れたというニュースがあった。これまでに比べると、人命に直結するという点でかなりセンセーショナルだ。
まず、SUPERSONICも、昨年のMC問題も、今回の熱中症の件も、提言があるなら相応のフォーマットと手続きに則って発信すべきだということが、前提としてある。「熱中症患者を大量に出すフェスなんて悪だ!」と、エアコンの効いた部屋でスマホを見ながらブツクサ言ったところでどうなるの?っていう。これは本当に皮肉じゃないんだけど、ニュースを見てこれはいけない!改善すべきだ!という使命感を抱くなら、Yahoo!ニュースのアカウントに単調なリプライを送るようなことはせずに、運営側に直接問い合わせた方が良い。幸いにも、サマソニは現在公式アプリにてアンケート調査を実施中である(8/31回答〆切)。忌憚なき意見はこういった場に載せるべきだ(それでも現地参加してから書き込むべきだとは思うが)。そして、人災だ!というイチャモンには、あくまで参加した側としてNoと記しておきたい。熱中症の原因は患者本人でもフェス開催のせいでもなく、「暑すぎるから」である。
ただ、改善できる点はあるとは思う。
マリンステージのアリーナは、人工芝保護のためペットボトルの水・お茶以外の持ち込みが禁止されている。これはフェス側が勝手に決めたルールではなく、マリンスタジアム貸与時の規則となっているらしい。確かに、去年入場前に持っていたビールを一気飲みしたのを思い出した。ポカリや塩飴が人工芝にそこまで深刻なダメージを与えるのか…?という懐疑の念がないといえば嘘になるが、これは公式サイトやマリンステージのアリーナ入場口にも大きく記載されている。
が、現実的な問題として、「フェスに行こう!」と思い立ち、公式サイトの注意事項を隅々まで確認する人が果たしてどれほどいるのだろうか。そこには「出演アーティストの撮影及び録音、配信はご遠慮ください」ともあるが、ライブ中にスマホで撮影している客の多さを考えると、やはり全員が精読しているとは考えづらい。
なので、少なくともTwitterなど各SNSや公式アプリで適宜アナウンスを行うのが望ましいと思った。サマソニの公式アプリは音楽イベント系アプリの中でも特に使いやすいし、リマインドや入場規制情報などをリアルタイムで通知していたので、持ち込み物についてのアナウンスも有効だと思われる。実際、「熱中症に気を付けて」という旨の通知は来ていたので、一言「アリーナでは水・お茶以外は持ち込みできません」と付記するだけでも認識を変えられるのではないだろうか。
と書いているうちに、この持ち込みルールについては運用の見直しを検討中というニュース記事が出ていた。開催日程を秋に変更するというのはブッキングの関係上難しいと思うけれど、来年は少しでも快適になるといいな。
断絶はない方がいいじゃん
参加すらしていない外野にグチグチ言われるのはおかしくない?と思う一方で(「DJ SODAの件といいこのフェス問題多すぎだろ」という、もはや識字率すら疑うレベルのツイートまであった)、NewJeansやジャニーズWESTへの出演オファーは、これまでロックフェスのコアターゲットとされてきた人々とは異なる新規層の獲得を目的にしているのは明白なので、そういった外野とされている人に対する地道な訴求がむしろ重要なのかもしれない。フェス存続のためにも。
職場の人に「夏フェス行ってきます」と言うと、未だに「パリピだね~笑」と言われることがある。実際、アーティストのファン層によってはそういった方も少なくないだろうし、野外フェスでは普段陰気な僕でもさすがに開放的な気分になる。しかし、今やどこにいても無料のサブスクで聴ける音楽を、遠出して丸一日潰して聴くためのイベントに出向くメンタリティは、言ってしまえばかなり”オタク的”だ。ふと周りのお客さんを見渡したり、終演後にTwitterで感想を漁ったりしていると、「この人たちは本当に音楽が好きなんだなあ」といつも感じる。もちろん僕も。だからこそ、そういうことを何気なく言われたり、前述した熱中症問題なんかで無配慮なリプライを見かける度に、断絶を感じて「なんだかなぁ……」と閉口してしまう。当人に悪気がなければないほど。
色々書いてみたけれど、これを”音楽オタクの被害者仕草”と捉える人がいるなら、もうどうしようもないと思う。だけど、分かり合えないままでもいいから、少しでも知ってほしいだけ。音楽と、音楽を好きな人が集まる場が、これからもあり続けてほしいと願っている人が、たくさんいるということを。
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