最近聴いてる曲【2025年2月編】

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最近聴いてる曲の2025年2月編です。すみません、今月いろいろ聴いたはずなんですけどこの二曲が脳内にこびりついているのでこれだけです。

怪獣/サカナクション

約三年ぶりとなるサカナクションのニューシングル。『怪獣』を冠する楽曲に外れなしという噂に偽りなし。アニメタイアップというのもありワンコーラスver.は既にTV放映されており、フル版の制作に難航していたようだけれど、期待を大きく超える形で完成を迎え、結果的に日本のサブスク史に伝説を残すほどの偉業をも成し遂げている。

楽曲としてはこれまでのサカナクションと同様に、ギターとシンセがエモーショナルに絡み合うダンサブルなエレクトロロックという印象だが、なにより構成が凄まじい。イントロなしの歌い出しで始まるあたりはアニメタイアップの最適解/サブスク時代へのアジャストと受け取れる一方で、すかさず入ってくる跳ねるようなピアノとスペーシーなギターは、サカナクションとしてはかなり新境地のように思う。

曲が進むにつれ、歌い出しのメロディーが実はサビではなくAメロだということが判明する。丁寧にこちらの気分を昂らせたところで、実際のサビはさらに壮大でそれこそ全天を見渡すような広がりを感じさせるサウンドスケープ。ラストは草刈・岡崎も加わった五人によるコーラスワークで圧倒。隙がなさすぎる。

かねてから山口一郎の徹底した完璧主義な仕事ぶりには舌を巻いていたが、苦しい闘病期を経てさらにフェイズが切り替わった印象だ。「無理はせんといてくださいよ……」とは思うものの、これほどのクリエイティビティを魅せつけられると閉口するほかないとも思ってしまう。

長らくサカナクションは「新宝島でバズったバンド」というパブリックイメージの呪縛がつきまとっていた印象がある。キャッチ―全振り曲とはいえあれも大概狂気じみた化物みたいな完成度を誇っているのだが、いわゆるサカナクションの”核”みたいなところからは若干ズレている印象があって。あれがドンズバではないんですよ。新宝島だけ聴いてサカナクションのイメージを固定してしまうのは、一杯目からフグのひれ酒を頼むようなもの。魚だけに。「美味しいんだけどそれ結構後の方でわかってくる渋さだよ!?」みたいな。

一方で、今回の怪獣はまさに生ビールですよ。それも神泡職人とかが丁寧丁寧に入れてくれるやつ。一杯目に飲んでも最高だし、もはやおつまみが要らないくらい美味すぎるやつ。肴だけに。この曲が今後サカナクションの新たな顔として育っていくのが、いちファンとしてとても楽しみです。

ルート225/cephalo

2023年に結成されたシューゲイザーバンドcephaloによる新譜から、リードトラックである『ルート225』。儚くも力強い歌声で歌われる、疾走感のあるシューゲイズ必殺曲という第一印象だが、よくよく歌詞を見ると変。かなり、変。サビ前のフックとなるフレーズが「鳩の求愛」「タコ殴り」という、不穏なシュルレアリスムさよ。なのに、メロディーにピッタリとハマってなぜか気持ちが良い。

この変さに惑わされているといつの間にか曲が終わっているので結果的に何度も再生してしまう。言わずもがな曲が超かっこいいし。

最近のyonigeなんかが好きな人に刺さるのではないだろうか。ちなみにVo.fuki氏は「おれバズ2025」でも取り上げた『iVy』でも活躍中。

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